DAXとFTSEはどう動く?仏・英の選挙を控えて:欧州株の戦略的ポジションとは?
2024 07 03, 午前 12:35 +00:00このページの内容
※2024年7月3日11時17分更新
市場はフランス国民議会(下院)選挙の第1回投票結果に反応し、英国総選挙の行方を見守っている。重要な政治イベントを前に、テクニカル分析からみた独DAXと英FTSEの戦略的なポジションの取り方を探る。
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6月30日に投開票されたフランス国民議会(下院)選挙の第1回投票でマリーヌ・ル・ペン氏が率いる極右「国民連合(RN)」が最大勢力となる見通しとなった。これを受け、欧州株式相場は安堵の上昇を見せた。(2日のフランス株は下落した。)この勝利は、選挙前の世論調査よりも低い得票率で確定した。
選挙後の市場の反応
ただ、極右勢力が最も多くの議席を獲得するものの、現時点では過半数議席を握る政党がない「宙づり議会」となるとの見方もある。そうなれば、RNは減税や移民などの法改正を進めることが難しくなる。第1回投票後、中道・左派政党は、RNが絶対多数を獲得するのを阻止するため協力していく姿勢を示している。投資家は7月7日の決選投票に向け、RN反対勢力である政党間の交渉が今後どのように展開されるかを注意深く見守ることになるだろう。
英国選挙の見通し
これとは対照的に、4日の英国総選挙に向けた動きはより確かなものとなっており、最新の世論調査では、キア・スターマー氏率いる労働党が政権を楽に獲得するとの見方が引き続き優勢となっている。
英FTSE100 テクニカル分析
英国を代表する株価指数であるFTSE100は3月中旬以降、上昇基調にあり、強気スタンスを維持していたが、5月9日のイングランド銀行(BOE、中央銀行)の会合を前に中立バイアスに移行した。現在は下落局面での買い戻しを検討している。
不透明ではあるが、FTSE100指数が5月の高値8,474から4.3%下降した後、安値は見えているように思われる。よって、FTSE100指数が8,050/8,000に位置する水平ラインと上昇トレンドラインというサポートを上回る水準で推移している限り、強気バイアスを維持する。
一方、8,050/8,000のサポートを持続的に下抜けた場合は、さらなる下降が進行中であることを示唆し、中立バイアスに戻す必要がある。
FTSE100 日足チャート
資料:TradingView
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -5% | 0% | -3% |
週次 | 18% | -17% | -3% |
独DAX テクニカル分析
ドイツの代表的な株価指数であるDAXは、昨年10月の安値14,630から5月中旬の高値18,892までの5波 の上昇が完了したと見ている。エリオット波動理論で波動Vは通常、調整局面が訪れる前の最後の上昇とみられている。
6月中旬に18,600/18,400付近の短期サポートを割り込んだことで、上昇相場が終了し、調整局面入りしたことが確認された。
DAXは現在、3波から構成される「ABC」調整相場の第2波Bにあるとみている。B波が完了すると、DAXは4月中旬の安値17,626というサポートに向かって下降が始まるC波の動きがスタートすると予想する。
17,700/17,500エリアが底値となる兆候が確認されるまでは、上昇トレンドが再開することを期待して買いを検討したい。
DAX 日足チャート
資料:TradingView
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