暗号資産テクニカル分析見通し 2024年第2四半期:ビットコイン、イーサリアム、ソラナ
2024 04 26, 午前 01:30 +00:00英語版レポート公開日:2024年4月1日
暗号資産(仮想通貨)の見通しは強気だが、今後数カ月はボラティリティが高くなる可能性がある。本記事では、2024年第2四半期に向けた暗号資産市場のテクニカル分析による予測について、デイリーFXのストラテジスト ニック・コーリーが解説する。
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ビットコイン、イーサリアム、ソラナのテクニカル分析
テクニカル分析によると、ビットコインとイーサリアムの見通しは強気だが、今後数カ月はボラティリティが高くなる見込みである。ファンダメンタルズ分析で触れた価格押し上げ要因を背景に、ビットコイン/ドル(BTC/USD)は3月中旬に史上最高値を更新した後、以前の史上最高値にまで若干押し戻された。日足チャートを見ると、商品チャネル指数(CCI)はビットコイン/ドルが売られ過ぎだと示している。しかしその一方で、現在の現物価格は20日単純移動平均線とほぼ同水準ではあるものの、3つの単純移動平均線すべてを上回っており、今後数週間で相場は上昇に転じるように見える。また、アベレージ・トゥルー・レンジ(ATR)は2021年半ば以来の高水準で、現在のボラティリティの高さが浮き彫りになっている。相場は上昇に転じると思われるが、ボラティリティの高さを考えると、その過程で急激な下落も予想される。
ビットコイン 日足チャート
出所:TradingView、チャート作成:ニック・コーリー
イーサリアムの第2四半期の見通しも強気で、日足チャートはビットコインと非常によく似た動きを示している。とはいえ、ビットコインが今年は史上最高値を更新した一方で、イーサリアムは依然として2021年11月に記録した4,860ドルの史上最高値を下回る水準で推移している。当面の目標水準は直近で発生したトリプルトップの4,100ドルをやや下回る水準で、これを突破できれば4,400ドルや2021年11月の史上最高値が視野に入ってくる。CCIはイーサリアムが現在は売られ過ぎであると示しているが、ボラティリティは数カ月ぶりの高水準である。第2四半期にイーサリアムが史上最高値を更新することは難しいかもしれないが、4,000ドルを超える水準にまで回復する可能性は十分にある。
イーサリアム 日足チャート
出所:TradingView、チャート作成:ニック・コーリー
レイヤー1(ビットコインやイーサリアムといったブロックチェーンの基盤のこと)の仮想通貨であるソラナは、2023年9月の10ドル台半ばから、直近の高値である210ドルにまで上昇するなど、ここ最近、相場は大きく動いている。マーケットが様々なミームコイン(インターネット上のパロディや風刺的なユーモアにもとづいて開発された仮想通貨)に熱狂する中で、ソラナの取引も活発になり、相場は6カ月間で約10倍も上昇した。ソラナに対するマーケットの関心は依然として高いため、今後数週間のうちに直近の高値210ドルにまで再び回復するだろう。強気筋はソラナの価格が3つの単純移動平均線すべてを上回っていることに注目するだろうが、2024年第2四半期中に史上最高値の260ドル付近にまで到達するのはやや難しいと言える。
ソラナ 日足チャート
出所:TradingView、チャート作成:ニック・コーリー
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