ビットコイン価格が2021年12月以来はじめて5万ドル台に上昇した。投資家層の拡大に対する期待が背景とされている。ビットコインは新たな局面に突入したのか?それとも・・・ビットコイン価格の今後の見通しとは。ビットコインの動きと相関の高い金価格の見通しも紹介。
ビットコイン、新たな局面?それとも・・・
ビットコイン価格が2021年12月以来はじめて5万ドルに上昇した。1月にビットコインの現物ETFが承認され、投資家の裾野がひろがるとの期待がビットコイン相場の上昇に寄与している。
1月に入ってから、ビットコイン価格に従来とは異なる動きが見られる。ビットコインは、発行量に上限があることや、特定の通貨に紐づいて発行されないなど、金と似た性質を持っている。そのため、ビットコインは、金との対比で、デジタルゴールドと呼ばれることもある。
両者の価格は、近年、相関が高まっていることからも、投資家もビットコインに対して金と似た性質を見出していることが確認できる。しかしながら、1月のビットコインETF承認以降、金価格が下落する中でも、ビットコイン価格が上昇している。
ビットコインETF承認により、ビットコイン価格が新たな局面に入ったとの見方ができる一方、金のパフォーマンスが出遅れていると見ることもできる。
Bitocinと金価格
資料:Trading View
ビットコイン価格の今後の見通し
ビットコイン価格(BTC/USD)は、2021年11月から2022年11月にかけての値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント61.8%水準48,613ドルを超え、5万ドル台に一時上昇した。
一方、RSIが70を超えており、ビットコイン価格に過熱感が出ている。ETF承認に伴い、投資家の裾野が拡大する可能性があるものの、短期的には過熱感に伴い調整する展開を見込む。
ビットコイン価格がフィボナッチ61.8%水準48,613ドルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、ビットコインの地合いが強いことを印象付け、再度上昇する展開を見込む。一方、サポートされずに下方ブレイクした場合、12月22日高値44,409ドルまで下落する可能性がある。
ビットコイン価格(BTCUSD)日足チャート
資料:Trading View
NY金価格の見通し
NY金価格(スポット、ドル建)は、下落トレンドへの反転を示唆する「陰のはらみ足」が示現した後、調整が続いてる。反発した局面においても、12月28日から1月17日までの値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント38.2%水準2,034ドルがレジスタンスとして機能しており、金価格の上値が重くなっている。
テクニカル面では弱気シグナルが点灯しているものの、ビットコインに対するパフォーマンスの遅れを取り戻す可能性があり、金価格は上下双方に動く可能性がある。
金価格が下落した局面では、心理的節目である2,000ドルへの下落が視野に入る。一方、金価格が反発した局面では、フィボナッチ38.2%水準2,034ドルを上方ブレイクできるかに注目。上方ブレイクに成功した場合、テクニカル面での弱気シグナルが後退する。一方、引き続きレジスタンスとして機能した場合、金価格の地合いが弱いことを投資家に印象付けよう。
NY金価格(スポット、ドル建)日足チャート
資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著