ビットコイン価格（ドル建）は、2021年11月以来はじめて6万ドルに到達した。円建では史上最高値を更新。Bitcoinは、固有のニュースの影響が大きい。ビットコインと関連の深い資産にはどのような資産があるのだろうか？ビットコインと似た動きをする他の資産に投資することで、ビットコイン固有のイベントリスクを軽減することができるかもしれない。意外な資産に投資のチャンスが転がっている。
ビットコイン6万ドル突破
ビットコイン価格は、ドル建てで2021年11月以来はじめて6万ドルを上回った。円安を受け、円建てのビットコイン価格は史上最高値を更新している。ビットコインETFへの資金流入、ビットコイン特有のイベント「半減期」が近付いていることなどもあるが、足元は上昇ピッチは凄まじく、短期的には調整する可能性もあろう。
ビットコイン価格の上昇が目立つが、ビットコインと似た動きをする資産は、暗号資産以外にも様々な資産が存在する。ビットコインを含めた暗号資産は固有のニュースにより価格が乱高下する傾向があることから、ビットコインと似た動きをする資産に投資をすることで、ビットコイン固有のイベントリスクを軽減することができるかもしれない。
ビットコイン価格（ドル建て、円建て）
資料：Trading View
暗号資産
ビットコイン以外にも様々な暗号資産が存在するが、2023年以降では、イーサリアムがビットコインと連動して動いている。ビットコイン同様、イーサリアムのETF承認への期待が高まっていることも背景にあると思われる。
資料：Trading EconomicsよりDailyFXが作成。2022年末を100として指数化。
株式
ビットコインを上場企業で最も多く保有する企業であるマイクロテクノロジー（MSTR）はビットコイン価格と強く連動している。その他、暗号資産の購入・販売を手掛けるコインベース・グローバルや暗号資産のマイニング企業であるライオット・プラットフォームズなどもビットコイン価格との連動性が高い。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。2018年末を100として指数化。
興味深いことに、ビットコインはナスダック100との相関も高い。ナスダック100はグロース株中心に構成されており、投資家の過熱的な行動への影響を受けやすいことが背景にあるかもしれない。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。2018年末を100として指数化。
ナスダック100の代表銘柄であり、AIブームのけん引役であるエヌビディアとの連動性も高い。エヌビディアは、ビットコインと直接の関係はないものの、ビットコイン同様、投機的な投資対象として一部の投資家が見ていることなどが、両者の価格の相関が高い背景かもしれない。特に、ＡＩブームが顕著になっている2023年以降の相関が高い。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。2018年末を100として指数化。
商品
金とビットコインの価格の連動性が高まっている。ともに、特定の通貨に紐づかないで発行されることや、金利が付かないこと、発行量に上限があるなど、性質が似ていることが背景にある。金がリアルゴールドと言われるのに対し、ビットコインはデジタルゴールドと言われることがある。
2024年に入り、ビットコインが急上昇している一方、金価格はほぼ横ばいで推移している。今後パフォーマンスの乖離を埋める展開になるか注目である。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。2021年末を100として指数化。
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
