ビットコイン価格が上昇している。ビットコインの現物ETF承認に対する期待感に加え、米ドルの動きがビットコイン価格に影響している可能性がある。今後の米ドル円（USD/JPY）、そしてBitcoin価格（BTC）の見通しとは
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米ドルとビットコイン
ビットコイン価格が上昇している。依然として不透明感が残るものの、ビットコインの現物ETFが承認され、機関投資家の資金流入が進むとの見方が強まっていることが背景にある。
加えて、ビットコイン価格（BTC/USD）の上昇に、10月以降の米ドルの下落も寄与していよう。FRBの利上げサイクル終了との思惑に加え、大手格付機関ムーディーズ社が米国の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げるなど、米国に対する信用力が低下していることが、米ドル安に繋がっている可能性がある。
ビットコインは無国籍通貨とも言える存在であり、特定の国の信用力に基づかない。そのため、米ドル下落のように米国などの特定の国の信用力が低下する局面では、無国籍通貨であるビットコイン価格に上昇圧力がかかる傾向がある。
ビットコイン価格の動向を見極める上で、米国の信用力を代表する米ドルの動向を注視する必要があるが、米ドル円、そしてビットコイン（BTC/USD）価格の今後の見通しとは。詳しく見てみたい。
ビットコイン価格（BTC/USD）と米ドル指数（軸反転、DXY指数）
資料：Trading View
米ドル円（USDJPY）の見通し
ドル円は、11月14日以降、下落基調であったものの、21日に「同時線」が出現後、上昇に転じている。しかしながら、上昇の勢いは鈍く、150.00円の水平レジスタンスが強固に機能している。
テクニカル面では、強弱入り混じるシグナルが点灯している中、ドル円は上下双方に動く展開を想定したい。
ドル円が上昇した局面では、レジスタンスである150.00円へ上昇しよう。ハードルは高いものの、上方ブレイクに成功した場合、10月10日から11月13日のドル円の値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント38.2%水準150.477円が視野に入る。
ドル円が下落した局面では、フィボナッチ78.6％148.963円への下落を見込む。下方ブレイクした場合、10月10日安値148.161円が次の下値として視野に入る。
USDJPY日足チャート
資料：Trading View
テクニカル分析入門
テクニカル分析について
推薦者： 木全哲也
ビットコイン価格のテクニカル分析
ビットコイン価格（BTC/USD）は、9，20．50，200日指数移動平均線が上向き、かつ上から順に並ぶ「パーフェクトオーダー」が成立しており、上昇トレンドであることを示している。一方、RSIやMACDでビットコイン価格の上昇の勢いが衰えていることを示唆する「弱気の乖離（ダイバージェンス）」が示現している。
弱気シグナルが一部点灯する中、ビットコイン価格は上下双方に動く展開を想定したい。ビットコイン価格が上昇した場合は、心理的節目である38,500ドルへの上昇が視野に入る。
一方、ビットコイン価格が下落した場合、10月27日から11月24日までの値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント38.2％水準36,516ドルへの下落を見込む。
ビットコイン価格（BTCUSD）日足チャート
資料：Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
