※2023年７月26日17時27分更新
ビットコイン、ビットコイン/ドル、イーサリアム、イーサリアム/ドル – 見通し
- ビットコインは目先、上昇の勢いが弱まりつつあるようだ
- イーサリアム/ドルは引き続き、重要なサポートを上回る水準を維持している
- ビットコイン/ドルおよびイーサリアム/ドルの見通しと注目すべき重要な水準とは？
今週下落したことにより、ビットコインとイーサリアムは、26日から開催される米連邦公開市場委員会（FOMC）会合で米連邦準備制度理事会（FRB）がタカ派的な姿勢を示せば、さらに下落リスクがある。
CMEグループのフェドウォッチによると、米インフレ率が依然として米連邦準備制度理事会（FRB）の物価目標を大幅に上回っていることから、FRBはここ2日間のFOMC会合終了時に25ベーシスポイントの利上げを実施すると広く予想されており、金利先物市場ではすでに織り込まれている。しかし、鍵となるのはFRBの声明とパウエル議長の発言だろう。
FRBによるタカ派的な発言は米国債利回りとドルを押し上げ、ビットコインとイーサリアムの重しとなり得る。一方、利上げの見送りやハト派的な姿勢はドルを下押す可能性がある。
ビットコイン/ドル 週足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
ビットコイン：なかなか強気ブレイクに至らず
ビットコイン/ドルは、週足チャート上の89週移動平均線と一目均衡表の雲上限、4月の高値31,000が重なる重要な収束レジスタンスをなかなか突破できずにいる。ここ数週間、実体部分のローソク足は短いものが続いている。レジスタンスの力強さを考えると、これは市場の迷いを表していると言える。このバリアを上抜ければ、中期的な下降圧力が弱まりつつあることを示す強いシグナルとなる。そのような動きとなれば、40,000に向けて上昇する可能性につながる。
ビットコイン/ドル 240分足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
とはいえ、短期のテクニカルチャートは、ビットコイン/ドルが強気の動きを見せるにはもう少し時間がかかることを示唆している。240分足チャートで価格は6月下旬以降、200期間移動平均線と、平行チャネルの下端にある重要なサポートを下回っており、短期的には28,000に向けて下降する可能性が開かれている。それでも、価格が重要なサポートである6月の安値24,750を下回らない限り、より広範な上昇圧力が消えることはないだろう。
イーサリアム/ドル 週足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
イーサリアム：重要なサポートを上回る水準を維持
イーサリアム/ドルは4月に、昨年8月の高値2,030を上回ったものの、その後、上昇に勢いはない。しかし、2022年末からの反発が終わったことを示唆するような主要なサポートのブレイクアウトは見られない。そのため、6月の安値1,620は重要なサポートとなっており、価格が幅広い上昇軌道を維持するためには、このサポートを上回る水準を維持する必要がある。
イーサリアム/ドル 240分足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
イーサリアム/ドルは短期的には、6月下旬から続く水平トレンドライン（1,815）が力強いサポートとなっている。これを割り込むと、強気モメンタムが一服し、1,765の下値を目指す展開となることが考えられ、1,620まで下落する可能性も否めない。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著
ジャラディ氏に連絡するには、Twitterで @JaradiManish までお願いいたします。
