ナスダック100は1.3％上昇、史上最高値更新。FOMC以上に米国CPIの結果が株価を押し上げた。エヌビディア（NVDA）一強の状況に変化の兆し。重要イベントを受けたナスダック100指数の今後の見通しとは。
【関連記事】S&P500に新たな活力：5月米CPI減速、利下げ期待が復活。S&P500見通し（2024年6月13日公開）
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【ナスダック100のターゲット】
上値： 20, 000レベル
下値①： 19,411レベル
下値②： 19,000レベル
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FOMCの結果
FOMC（米国連邦公開市場委員会）が開催され、FRB（米国連邦準備制度理事会）は、政策金利を事前予想通り据え置いた。注目の政策金利見通し（ドットチャート）は、2024年の利下げを1回（前回3回）、最終的な政策金利見通しを2.8％（前回2.6％）とし、利下げに消極的な見通しを示した。
FOMCの結果はFRBの利下げ織り込みを後退させる内容であったものの、米国CPI（消費者物価指数）が市場の予想以上に鈍化を示し、金融市場では、FRBによる9月の利下げ確率が、FOMC前の57％から61％に上昇している。FRBの利下げ観測が高まったことを受け、12日の金融市場では、米国金利が低下、ナスダック100は1.3％上昇した。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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アップル、エヌビディアを追う
マグニフィセントセブンの中でも、最近はエヌビディア（NVDA）の独走状態であったが、状況に変化の兆しがある。エヌビディアの株価は依然として堅調であるものの、アップル（AAPL）が差を縮めている。アップルは、新しい人口知能（AI）機能を発表し、iPhoneの需要を喚起するとの思惑が株価を押し上げている。
6月に入り、テスラ（TSLA）を除く他のマグニフィセントセブン銘柄（アルファベット（GOOGL）、アマゾン（AMZN）、メタ（META）、マイクロソフト（MSFT））の株価も上昇基調である。
エヌビディアの株価動向に左右される状況から、上昇の裾野が広がりつつある兆候であり、米国株全体に対するセンチメント改善に寄与する可能性がある。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。3月末を100として指数化。
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ナスダック100指数の見通し
ナスダック100指数は、上値の目処と見ていた19,411レベルを突破、史上最高値更新が続いている。MACDラインはシグナルラインを上回っており、ナスダック100の上昇圧力が強いことを示している。ただし、RSIは、ナスダック100が買われ過ぎであることを示唆する70を大幅に超過している。
不透明感が漂っていたFOMCを通過し、エヌビディア一強の状況から裾野がひろがりつあるものの、テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯していることから、ナスダック100が上下双方に動く展開を想定したい。
ナスダック100が上昇した局面では、心理的節目である20,000レベルへの上昇が視野に入る。一方、ナスダック100が下落した局面では、19,411レベルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、ナスダック100の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。サポートされなかった場合、ナスダック100の次の下値として、19,000レベルをトライしよう。
【ナスダック100のターゲット】
上値： 20, 000レベル
下値①： 19,411レベル
下値②： 19,000レベル
ナスダック100指数日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
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