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円の週間見通し:近づきつつある夜明け。今週は引き続き外的要因が主導

円の週間見通し:近づきつつある夜明け。今週は引き続き外的要因が主導

居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

※2023年12月4日12時34分更新

いよいよゼロ金利解除が視野に入ってきた。日本の賃金の伸びがインフレ率を上回ったときがそのタイミングだと考えている。ただ、実現する可能性があるのは数カ月後だろう。今週の円相場は先週同様、引き続きユーロとドルのファンダメンタルズによって主導されると予想する。

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円相場見通し

先週を振り返って

先週も円相場にとって興味深い一週間となった。特にユーロ/円は2%超(約370pips)下落し、160.00のすぐ下まで落ち込んだ。日本銀行の安達誠司審議委員が先週、日本経済は現在の金融政策からの脱却を検討できる段階にはまだ達していないと断固とした態度で述べたことを考えると、予想外の値動きだった。

資料:Refinitiv

日銀はまだ、金融政策の転換が間近に迫っていることを示す重要なシグナルは出していない。筆者はこれまで、植田総裁はそのために総裁に任命されたのだから、政策転換は必ず起こると何度も繰り返してきた。しかし、現時点では安達氏の発言は正しい。日銀が注視している重要な観点のひとつは、賃金の伸びがインフレ率を上回るかどうかである。現在の日本の労働市場はひっ迫している。この状況が数カ月後も変わらないと仮定すれば、賃金の伸びがインフレ率を上回るという現象が数カ月後に実現する可能性がある。筆者は、日銀がマイナス金利解除に動くのはこの時であり、今後最も重要なデータポイントになると確信している。

今週の見通し:外部要因が円通貨ペアを動かす

先週の円相場は大きく上昇した。ではその動きが今週も続くのだろうか。ユーロ/円とドル/円の先週の下落を見ると、最近の動きは円よりもむしろドルとユーロの軟化が大きく影響したことが分かる。

日本から多くの経済指標の発表はあるが、この傾向は今週も続くと筆者は予想する。短期的に無条件反射的な反応を誘発することはあっても、日銀の政策を大きく変えるようなデータの発表はないと見ている。日銀にとって今週の最大イベントは、2.1%減少(年率換算)と予想されている7-9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP)成長率である。

最大のリスクは前述の通り、米国とユーロ圏の経済動向で、それによって金融政策がどう動くかがカギを握る。ドルとユーロの軟化は、2024年の利下げが従来の予想よりも早く実施されるとの市場予想が要因とみられる。本レポート執筆時点で、市場参加者は2024年の欧州中央銀行(ECB)による125ベーシスポイントもの利下げを織り込んでいた。この市場の見方が、ユーロ/円を大幅下落に導いた主因と言えそうだ。

米国でも同様に利下げ観測が強まっており、今週はさらに不安定な展開になりそうだ。今週は米非農業部門雇用者数(NFP)と米供給管理協会(ISM)のサービス業景況感指数の発表が控えているが、いずれも米連邦準備制度理事会(FRB)の一部のメンバーにとっては依然として懸念材料であり、現段階ではインフレ率の上昇を再び示す可能性がある最大の脅威となっている。この2つのデータが大きく予想を下回ったり、あるいは上回った場合は、相場は実質的に大きく振れる可能性がある。

市場を動かすすべての経済指標と経済イベントについては、DailyFXのカレンダーをご覧ください。

テクニカル分析見通しとまとめ

テクニカル分析の観点から見ると、ドル/円は11月13日以降、下降トレンドにあり、高値と安値を切り下げる展開となっている。ドル/円は現在、100日移動平均線近辺で推移しており、そのすぐ下の146.50がサポートとなっている。このサポートを割り込むと、重要な心理的水準である145に向かって下降する可能性がある。

一方、ドル/円がここから上昇する場合は、148.00にレジスタンスがあり、その上には149.00が控えている。ショートの取引にとっては、こちらの方が、リスク・リワード比率が高いかもしれない。この段階での形勢逆転は、149.60を上回る水準で日足終値を付けた場合にのみ実現し、それは弱気見通しの後退を意味する。

ドル/円 日足チャート - 2023年12月1日

資料:TradingView

ユーロ/円を見ると、前述したように、2024年のECB利下げ観測が強まったため、下落が加速した。ドル/円同様、ユーロ/円も50日移動平均線を試しており、そのすぐ下に位置する159.00が重要なサポートエリアとなっている。

この下には、100日移動平均線が158.63に位置しており、この水準を下方ブレイクすると、現在153.68にある200日移動平均線まで下落する可能性がある。

あるいは、ここから上昇すれば、161.85のレジスタンスが意識され、空売り筋にとっては、良いリスク・リターンの機会となるかもしれない。

ユーロ/円 日足チャート - 2023年12月1日

資料:TradingView

注目すべき主要レベル

サポート水準

  • 159.00
  • 158.63
  • 155.71

レジスタンス水準

  • 160.00
  • 161.85
  • 163.50

IGクライアントセンチメント

IGクライアントセンチメント(IGCS)指標を見ると、ユーロ/円を取引する個人トレーダーの73%がショートポジションを保有している。IGCSは群集心理に対して逆張り指標として機能する点を考慮すると、これはユーロ/円が上昇し続けるシグナルだろうか?

ユーロ/円のクライアントセンチメントとその利用方法について、より詳しくご覧になりたい方は、下記よりダウンロードしてください(無料)。

ユーロ/円 混合
データ提供:
の顧客はネットロングです。 の顧客はネットショートです。
変動 ロング ショート 建玉
日次 -1% -4% -3%
週次 -4% -4% -4%
プライスアクションとの関連性
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