エヌビディア決算、AIブーム再燃へ。S&P500、3週連続上昇。今後の見通し

2024-05-13 04:40:00

木全哲也, ストラテジスト

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エヌビディア決算迫る
米国企業決算動向
S&P500種指数の今後の見通し

S&P500は3週連続上昇。3月高値には一段の上昇が必要。S&P500を含むすべての米国株にとって重要なエヌビディア（NVDA）の決算が22日に発表。AIブームが再燃するかに注目。注目決算を控えたS&P500の今後の見通しとは。

推薦者：木全哲也

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【S&P500のターゲット】

上値： 5,285ポイント

下値①： 5,200ポイント

下値②： 5,148ポイント

エヌビディア決算迫る

エヌビディア（NVDA）が第2－4月期の決算を22日に発表する。AIブームに支えられてきた米国株であるが、AIブームのけん引役であるエヌビディアをはじめとした主力ハイテク株の上昇に息切れ感が見られる。依然として大きく上昇した株価水準であるものの、3月以降、上昇ペースが鈍化している。

資料：BloombergよりDailyFXが作成。2023年末を100として指数化。

米国主力ハイテク株、マグニフィセントセブンのうち、エヌビディアを除き、既に前期の決算発表を終えた。メタの決算見通しなどが嫌気されたものの、概ね良好な企業決算が発表された。

AIブームをけん引してきたエヌビディアの決算に対する注目度は非常に高い。他のマグニフィセントセブンの決算が概ね良好な内容であった中、エヌビディアの決算も好業績であった場合、AIへの期待値が再度高まり、米国株全体を一段と上昇させる可能性がある。

エヌビディアの業績は、過去3四半期急速に伸びている。今回のエヌビディアの決算では、前期に続き大幅な増収増益が見込まれている。前年同期と比べ、約240％の収益の伸びが予想されている。ただし、23年11―1月期の前年同期の伸びが265％、8－10月期が206％の伸びであったことから、最近の業績動向からは極端に高い収益予想ではない。

資料：BloombergよりDailyFXが作成。予想値はBloomberg集計値。

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米国企業決算動向

米国企業の第1四半期決算シーズンが終盤を迎えている。S&P500構成企業の内、約90％の企業が決算発表を終えた。既に決算発表を終えたS&P500構成企業の売上高および利益は、利益を中心に好業績を発表している。

事前予想からの利益の乖離率は、8.4％を超えており、売上高も前期と比べ事前予想を上回っている。利益の事前予想からの乖離率は、過去数年で最大である。

好調な企業業績が続いている中、エヌビディアの決算も堅調な業績が示された場合、米国株全体を一段と押し上げる可能性があり注目である。

資料：BloombergよりDailyFXが作成。事前予想はBloomberg集計値。

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S&P500種指数の今後の見通し

S&P500は、9日移動平均線が50日移動平均線を上抜け、強気の「ゴールデンクロス」が成立した。RSIも50以上であり、S&P500のモメンタムが強気であることを示唆している。

テクニカル面で強気シグナルが点灯、さらに堅調な企業業績が続く中、S&P500の上昇を見込む。S&P500は、4月1日高値5,285ポイントへの上昇が視野に入る。

一方、S&P500が3週連続で上昇し、エヌビディアの決算を控える中、利益確定の動きが出る可能性がある。S&P500が下落した局面では、5,200ポイントでサポートされるかに注目。サポートされた場合、S&P500の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。サポートされなかった場合、フィボナッチリトレースメント61.8％水準5,148ポイントへの下落が視野に入る。

【S&P500のターゲット】

上値： 5,285ポイント

下値①： 5,200ポイント

下値②： 5,148ポイント