NY金・銀価格は、週間で大きく下落。ゴールドは、2024年に入り、最も下落した一週間。シルバーも4週ぶりの大幅下落。テクニカル面を踏まえた金・銀価格の今後の見通しとは。
【関連記事】NY金、四面楚歌。シルバーの憂うつ。金・銀価格の今後の見通し（2024年6月5日公開）
【金価格のターゲット】
上値①：2,343ドル
上値②：2,364ドル
下値：2,300ドル
【銀価格のターゲット】
上値：32.00ドル
下値：30.00ドル
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金、週間で大幅下落
NY金スポット価格（ドル建）は、週間で3％強下落、2024年に入ってもっとも下落した週になった。強い米国雇用指標などを背景にＦＲＢ（米国連邦準備制度理事会）の利下げ観測が後退したことや、史上最高値更新に伴う利益確定の売りが、金価格を押し下げた。
FRBの利下げ観測後退は、米国金利上昇を通じて、金利が付かない金などの貴金属の重荷となる。
米国金利上昇に伴い、金以外の銀、プラチナ、パラジウムといった貴金属も大きく下落した。銀も週間で4％近く下落し、4週ぶりの大幅下落を記録した。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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NY金価格の見通し
NY金スポット価格（ドル建）は、フィボナッチリトレースメント61.8％水準2,343ドルを下方ブレイクし、調整局面入りした可能性がある。また、MACDラインがシグナルラインを下抜け、金価格に弱気の「デッドクロス」が示現している。
テクニカル面で弱気シグナルが点灯する中、金価格の調整が続くことを見込む。金価格は、2,300ドルへの下落が視野に入る。ただし、この水準でサポートされた場合、金価格の調整は短期的なものにとどまるとの見方を投資家に印象付け、再度上昇する展開を見込む。
金価格が上昇した局面では、フィボナッチ61.8％水準2,343ドルを上方ブレイクできるかに注目。ブレイクに成功した場合、次の上値として、金価格は、5月の上昇局面の半値戻しの水準である2,364ドルへの上昇が視野に入る。
【金価格のターゲット】
上値①：2,343ドル
上値②：2,364ドル
下値：2,300ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
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NY銀価格の見通し
NY銀価格（スポット、ドル建て）は、フィボナッチリトレースメント38.2％水準、かつ心理的節目である30.00ドルでサポートされている。RSIも50超えを維持しており、強気モメンタムが継続していることを示唆している。
テクニカル面で強気シグナルが点灯しているものの、価格が連動する傾向のある金の調整継続の可能性がある中、銀価格は上下双方に動く展開を想定したい。
銀価格が上昇した局面では、32.00ドルのレジスタンスへの上昇が視野に入る。一方、銀価格が下落した局面では、30.00ドルでサポートされるかに注目。この水準で引き続きサポートされた場合、銀価格の下値が堅いとの見方を投資家に印象付ける可能性がある。
【銀価格のターゲット】
上値：32.00ドル
下値：30.00ドル
NY銀スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
