NY金価格は2日続落。FRB高官発言などが重荷な一方、2,300ドルでサポートされ値動きが小さい。逆張り投資の観点で個人トレーダーセンチメンチに注目すべき動きが。テクニカル面も踏まえた金価格の今後の見通しとは。
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【金価格のターゲット】
上値①:2,336ドル
上値②:2,353ドル
下値:2,300ドル
金、FRB高官発言が重荷
NY金スポット価格(ドル建)は、2日続落、計0.7%下落している。FRB(米連邦準備制度理事会)高官より、政策金利を長期間、高水準に維持する発言が出るなど、利下げに慎重な見通しが出ていることが金価格の重荷となった。
金利が付かない金は、FRBの利下げ観測が後退し、米国金利が上昇すると、相対的な魅力度が低下し、金価格が下落する傾向がある。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。
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NY金、逆張りのチャンス
IG顧客センチメント(IGCS)によると、昨日、先週と比べ、金に強気のネットロングの個人トレーダーの割合が減少している。個人トレーダーが、金に対して強気から弱気に見通しを転換したことを示唆している。逆張り投資の観点では、大勢の個人トレーダーが弱気に見通しを転換しているタイミングこそ、金価格が上昇する可能性がある。
IGCS:金
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資料:Daily FX、IG顧客センチメント
NY金価格の見通し
NY金価格(スポット、ドル建)は、RSIが50前後で推移しており、モメンタムが中立である。FRB高官発言などが重荷な一方、2,300ドルがサポートとして意識されていること、中国による金の購入などが金価格を支えている。
個人トレーダーセンチメントは、逆張り投資の観点で強気シグナルな一方、テクニカル面で明確なシグナルが出ていない。金価格の下値余地が限定的なものの、上下双方に動く可能性を想定したい。
金価格が下落した局面では、2,300ドルへの下落が視野に入る。一方、金価格が上昇した局面では、フィボナッチリトレースメント38.2%水準2,336ドルへの上昇を見込む。この水準を上方ブレイクすると、金価格の上昇圧力が強まり、4月26日高値2,353ドルをトライしよう。
【金価格のターゲット】
上値①:2,336ドル
上値②:2,353ドル
下値:2,300ドル
NY金スポット価格(ドル建)日足チャート
資料:TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著