NY金は、5月後半以降、米国金利が低下する中でも横ばいで推移。銀価格の下落が金価格の上値を抑えていたが、シルバーの下落トレンドにも転換の兆しが。テクニカル面で注目すべき動きが見られる中、金・銀価格の今後の見通しとは。
【関連記事】NY金、週間0.5%下落。強気な個人トレーダー。金価格の今後の見通し(2024年6月24日公開)
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【銀価格のターゲット】
上値①:30.00ドル
上値②:31.04ドル
下値:50日移動平均線(現在29.53ドル)
【金価格のターゲット】
上値:2,364ドル
下値①:2,325ドル
下値②:2,300ドル
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金、銀の下落圧力から解放?
NY金スポット価格(ドル建、XAU)は、米国金利が低下しているにもかかわらず、5月後半以降概ね横ばいで推移している。米国金利の低下は、金利が付かない金の魅力度を高め、金価格の上昇圧力となる。
金価格が上昇しない背景の一つに、NY銀スポット価格(ドル建、XAG)の動向がある。金と銀は似た性質を持つことから、価格が連動し、お互いに影響し合う傾向がある。
5月後半以降、銀価格が下落している結果、金価格の上昇を阻む要因の一つになっている。しかしながら、銀価格の調整も終わりを迎え、上昇に転じる兆しがある。銀価格が上昇に転じた場合、米国金利が低下する中、金価格も上昇する可能性があり注目である。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。2023年末を100として指数化。
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NY銀価格の見通し
NY銀価格(スポット、ドル建て)は、レジスタンスとして機能していた9日移動平均線を上方ブレイクし、下落トレンドから転換した可能性が高まっている。ストキャスティクスも、銀価格の上昇トレンドへの転換を示唆する「ゴールデンクロス」が成立している。
テクニカル面で明るい兆しが見られる中、銀価格の上昇を見込む。銀価格は30.00ドルへの上昇が視野に入る。この水準を終値ベースで上方ブレイクすると、銀価格は、フィボナッチリトレースメント61.8%水準31.04ドルをトライしよう。
一方、銀価格が下落した場合、50日移動平均線(現在29.53ドル)でサポートされるかに注目。サポートされた場合、銀価格の地合いが強まりつつあることを投資家に印象付けよう。
【銀価格のターゲット】
上値①:30.00ドル
上値②:31.04ドル
下値:50日移動平均線(現在29.53ドル)
NY銀スポット価格(ドル建)日足チャート
資料:TradingView
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NY金価格の見通し
NY金スポット価格(ドル建)は、2,325ドルのレジスタンスを再びブレイクした後、サポートされており、地合いが強まりつつある。
テクニカル面で一部明るい兆しが見られることに加え、金価格の下落圧力となっていた銀価格にて強気シグナルが点灯する中、金価格の上昇を見込む。金価格は、5月28日高値2,364ドルへの上昇が視野に入る。
金価格が下落した場合、2,325ドルで引き続きサポートされるかに注目。サポートされた場合、金価格の地合いが強まりつつあることを投資家に印象付けよう。サポートされなかった場合、上昇トレンド転換の可能性が低下、金価格の下落圧力が強まり、心理的節目である2,300ドルをトライする可能性がある。
【金価格のターゲット】
上値:2,364ドル
下値①:2,325ドル
下値②:2,300ドル
NY金スポット価格(ドル建)日足チャート
資料:TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著