NY金価格は5営業日連続で上昇、日中の史上最高値を更新した。ゴールドの上昇の要因の一つとしてビットコイン価格に関係が。史上最高値を更新した金価格の今後の見通しとは。
【金価格のターゲット】
上値①:2,135ドル
上値②:2,150ドル
下値:2,088ドル
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NY金パフォーマンス
NY金価格の上昇が際立っている。5営業日連続で上昇し、終値ベースで計5%近く上昇している。日中の史上最高値である2,135ドルを一時上抜けた。主要な商品の中でも、天然ガス、銀に次ぐ上昇率である。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。2024年3月5日終値ベース。
ビットコインを猛追
ビットコインと金価格の連動性が近年高まっている。ともに金利が付かない資産であること、埋蔵量が有限であること、特定の通貨に紐づかない無国籍通貨とも言える存在であるなど、似た性質を持っていることが背景にある。
しかしながら、2024年に入り、ビットコイン価格が上昇する一方、NY金価格は出遅れていた。ビットコインの現物ETF(上場投資信託)承認などの固有の材料がビットコイン価格を押し上げているものの、足元、金価格がパフォーマンスの遅れを取り戻すべく上昇している。
ビットコイン価格は乱高下する可能性があり、上昇から下落に急転換する可能性がある。しかしながら、ビットコイン価格が高止まりする限り、出遅れている金価格の上昇圧力となる可能性がある。
ただし、直近5日間の上昇スピードが早いため、短期的には調整の展開も想定する。詳しく見てみたい。
資料:Trading EconomicsよりDailyFXが作成。2022年末を100として指数化。
NY金価格の見通し
NY金価格(スポット、ドル建)は、20日移動平均線が、50日移動平均線を上抜け、強気の「ゴールデンクロス」が示現している。一方、RSIは買われ過ぎを示唆する70を大幅に超過している。
ビットコイン価格の上昇はサポート材料であるものの、テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、金価格は上下双方に動く展開を想定したい。
NY金価格が下落した局面では、2023年12月28日高値2,088ドルへの下落が視野に入る。この水準でサポートされた場合、金価格の地合いが強いことを投資家に印象付け、短期的な下落に留まることを見込む。
NY金価格が上昇した局面では、日中の史上最高値であった2,135ドルへの上昇が視野に入る。この水準を終値ベースで上方ブレイクすると、心理的節目である2,150ドルが次の上値としてあげられる。
【金価格のターゲット】
上値①:2,135ドル
上値②:2,150ドル
下値:2,088ドル
NY金価格(スポット、ドル建)日足チャート
資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著