NY銀価格(ドル建、スポット)は11月に大幅に上昇した。NY金価格(ドル建、スポット)も上昇し、史上最高値を更新した。このような中、貴金属であるゴールド・シルバーの間の相対的な値動きは。そして、金、銀価格の今後の見通しとは
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金、銀、11月パフォーマンス
FRBの利上げサイクル終了との見方が強まり、米国金利が低下したことや、米ドルが下落したことを受け、NY金(ドル建、スポット)、NY銀(ドル建、スポット)価格は11月に大幅に上昇した。NY銀価格は、10%を超える大幅上昇となった。12月に入っても、金、銀の上昇が続いており、NY金は史上最高値を更新した。
金利が付かない金・銀は、米国金利の低下局面で相対的な魅力度が上昇し、金・銀価格が上昇する傾向がある。また、金・銀の価格は米ドル建てで決定されていることから、米ドルが下落するほど金・銀を多く買えるため、米ドル下落時には金・銀価格が上昇する傾向がある。
資料:Trading EconomicsよりDaily FXが作成。
金銀比率
金価格と銀価格の比、金・銀比率の週足チャートで、中立パターンである「シンメトリカルトライアングル(対称三角形)」パターンが示現している。パターンを上方ブレイクした場合、「金」が「銀」と比べて相対的に上昇する可能性がある。
現在は、パターンの下限に向かって低下しており、下方ブレイクした場合、「銀」が「金」と比べ、一段と上昇する可能性がある。
金銀比率の週足チャート
資料:Trading View
NY金価格の見通し
NY金価格(スポット、ドル建)は、水平レジスタンスである2,050ドルを上方ブレイクし、更に、史上最高値2081.82ドルを更新した。
RSIは買われ過ぎであることを示唆する70を超えており、金価格が調整する可能性がある。しかしながら、「バンドウォーク」発生しており、金価格が上昇トレンドであることを示している。
更に、金価格のサポート要因であるFRBの利上げサイクル終了との見方も強まる中、更なる上昇を見込む。金価格は、終値ベースで史上最高値2,081.82ドルを維持できるかに注目。終値ベースでこの水準を上回った場合、金価格は心理的節目である2,150ドルへの上昇を見込む。
NY金価格(スポット、ドル建)日足チャート
資料:Trading View
NY銀価格の見通し
NY銀価格(スポット、ドル建て)は、8月30日高値25.01ドルを上方ブレイクした。RSIは買われ過ぎを示唆する70を超えているものの、「バンドウォーク」が発生しており、銀価格の上昇トレンドの継続を示唆している。
更に、FRBの利上げサイクルが終了し、連動する傾向のある金価格の上昇が視野に入る中、銀価格の上昇を見込む。銀価格は、年初来高値26.14ドルをトライしよう。
一方、銀価格が調整した局面では、8月30日高値25.01ドルがサポートとして機能するかに注目。サポートされた場合、銀価格の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。
NY銀価格(スポット、ドル建)日足チャート
資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著