※2024年3月1日11時09分更新
銀価格は数カ月ぶりのサポートゾーンまで転落し、テクニカル面からは売られ過ぎのように見え始めている。
銀価格、数カ月ぶりのサポートゾーンに転落
最近の積極的な米利下げ観測の後退が重しとなり、銀価格は下落している。最新の市場予想では、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げを開始する確率は64%、7月の会合で利下げを開始する確率は82.7%となっている。
市場は現在、2024年にFRBが引き下げる金利幅は80ベーシスポイント(bp)弱と予測しており、今年中に25bpの利下げが3回実施されることを示唆している。昨年末から年初にかけての時点では、来月の会合を皮切りに150bp以上の利下げ実施が織り込まれていた。
日足チャートを見ると、銀価格はここ2週間、下落基調が続いている。高値と安値は切り下がり、3つの単純移動平均線すべてを下回った水準で推移している。現在、数カ月ぶりのサポートゾーンまで押し戻されており、売り手が市場を支配し続ければ、再び22ドルを試す可能性がある。
「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するオシレーター系指標である商品チャネル指数(CCI)は、ここ数カ月の間に反発となった水準に近づいており、日足チャートは銀相場が売られ過ぎであることを示唆している。1月22日と2月14日の安値である21.94ドルを維持できれば、23ドルを超え、現在23.30ドルに位置する200日単純移動平均線を目指す展開となるかもしれない。
銀価格 日足チャート:CCIは売られ過ぎを示唆
資料:TradingView
個人トレーダーのポジション状況を示すIGクライアントセンチメント(IGCS)によると、トレーダーは銀を大幅にネットロング(買い持ち)にしている。IGCSは逆張り指標として機能する傾向があり、トレーダーがネットロングであるということは、銀価格の下落が続く可能性を示唆している。
IGCSデータの日次と週次の変動が市場のセンチメントとプライスアクション(値動き)にどのように影響するかをご覧ください。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -3% | 2% | -2% |
週次 | -9% | 3% | -7% |
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