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英ポンドが出し抜く:英CPI受け、6月利下げ観測大きく後退。英ポンド見通し

英ポンドが出し抜く:英CPI受け、6月利下げ観測大きく後退。英ポンド見通し

クリス・ボーシャン, IGチーフ・マーケット・アナリスト
原著者
居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

※2024年5月23日13時53分更新

22日に発表された4月の英CPIは著しく鈍化した。6月の英国の利下げ観測が大きく後退し、英ポンドの上昇を促した。今後の英ポンドの見通しを探る。

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英インフレ率が急低下

4月の英消費者物価指数(CPI)の伸び率は前年同月比2.3%、前月比では0.3%と、それぞれ3月の3.2%、0.6%からは急低下したものの、予想の2.1%、0.2%は上回った。これは消費者には若干の明るい材料となったが、サービス価格には強さの兆しが見られ、英金融政策委員会のハト派メンバーにとっては期待にそぐわない結果となった。

この4月のデータでは、予想以上に物価上昇ペースが鈍化していることが明らかになった。この結果を受け、イングランド銀行(BOE、中央銀行)による6月の利下げ観測が大きく後退した。市場が織り込む英中銀による6月の利下げ実施確率は14%となり、前日の50%から大幅に低下した。昨年も4月のデータが問題となった。その際はインフレ率の上昇懸念が強まり、英央銀は2023年6月の金融政策委員会で利上げ幅を当初予想の25ベーシスポイント(bp)から50 bpに引き上げた。

6月利上げは見送り濃厚

前述の通り、現在市場では6月に利下げが実施される可能性は14%しかなく、最初の利下げは8月ではなく11月と予想され、年内の利下げ実施は1回のみと見られている。しかし、CPI総合指数とコア指数が予想を上回ったなかで最も衝撃的だったのは、英中銀が注視しているサービス価格の上昇である。サービス価格の上昇率は前年同月比、前月比ともにアナリスト予想の中で最も高い水準さえも上回った。

「目の上のたんこぶ」

2.3%という英国のインフレ率はG20(主要20カ国)の平均を下回っており、この状況は夏まで続くと予想される。物価目標の2%を上回っているため、利下げを求める政治的圧力は一時的に後退するものの、より懸念されるのはサービス価格が前年同月比5.9%上昇した点である。

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英ポンドは対ドル、対ユーロで上昇

このニュースを受けて英ポンドは対ドルで急上昇し、3月中旬以来の高値を付けた。

英ポンド/ドルは1.27ドルを突破したことで、3月上旬の高値である1.29ドルへ向けて上昇する可能性が開かれたことは間違いなく、1.2650ドルを終値で下回るようなことがない限り、当面は下落する可能性は低いだろう。

英ポンド/ドル 日足チャート

資料:ProRealTime

一方、ユーロ/英ポンドは低迷し続け、4月の安値を割り込んだ。0.8550ポンドを回復しない限り、2月と3月に付けた安値0.85ポンドを目指す展開となろう。

ユーロ/英ポンド 日足チャート

資料:ProRealTime

英FTSE100、ついにその座から叩き落とされる

英CPI発表を受け、一部買いを入れる動きはあったものの、英国を代表する株価指数FTSE100は急落した。

ただ、本格的な反落には至っておらず、現在の値動きは劇的なトレンド転換というより、むしろ調整の色合いが濃いようだ。8,300を終値で下回ると、8,064、あるいは4%安の水準に位置する50日単純移動平均線(SMA)との差が一部縮まることになるかもしれない。

FTSE100 日足チャート

資料:ProRealTime

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