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2023年のトレードを振り返る:5人のプロが経験から学んだ教訓とは?

2023年のトレードを振り返る:5人のプロが経験から学んだ教訓とは?

DailyFX, Research
原著者
DailyFXJapan, Research
翻訳者

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このページの内容
トップトレード戦略を振り返る
トップトレード戦略を振り返る
推薦者: DailyFX
2023年のトレードから得た教訓とは?
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優秀なトレーダーは学ぶことを止めないものである。ここでは、DailyFXのアナリスト・ストラテジストたちが過去1年間に個人的なトレードから学んだり、吸収したり、苦しんだりしたことをご紹介する。

シニアストラテジスト ニコラス・コーリー

すべての道は堅実なリスク管理へ通ず

DailyFXでは年末になると、翌年に生かせる教訓を得るために、過去12カ月間におこなった投資判断を振り返る。取引では不適当な資産クラスを見ていたり、可能性のあるセットアップを十分に調査していなかったり、トレンドに逆らった取引をしていたり、集中力を失っていたりと、様々なミスにより損益が悪化する。その一方で、これらのミスの元凶は常に、試行錯誤を重ねた上で導き出された一貫したリスク管理の欠如である。

リスク管理に役立つツールは数多く存在し、インターネット上では取引に役立つコースも多数提供されている。中でもトレード日記は、私が考える最も重要なリスク管理ツールであり、取引の全記録というだけでなく、取引をおこなう際にそれがどのような資産クラスを対象としたものかに関係なく、一貫した一連のルールの記録でもある。そのため、取引の理由(目的)、サイズ、確信度、リスク/リワード、現在のトリガー(相場を動かす要因)、利益確定/損切りなど、トレード日記に詳細な情報を記録すればするほど、今後の取引に役立つ情報を得ることができる。

取引をする際、常にトレード日記を使用するようにすれば、時間の経過とともにパターンが現れてくる。そして、このパターンが収益性の高い取引に役立つことになる。例えば、最も収益性の高い資産クラス、取引に最適な時間帯、ポジションを保有する期間、最適なリスク・リワード比率、取引すべきではない資産や資産クラスといったことが、トレード日記から分かるようになる。そして、もしトレード日記から、英国の経済データ発表前の英ポンドの早朝取引が80%の確率で利益を生まないということが分かったら、理由は何であれ、あえてこのような取引をするだろうか?投資判断の何が正しくて、何が間違っているかを示すトレード日記は、どんなトレーダーにとっても損益改善に役立つツールなのである。

ストラテジスト ディエゴ・コルマン

目まぐるしく変化するマーケットでは規律が最も重要

FXを始めとする金融資産を取引する際は、確固たる信念をもって、トレード戦略を綿密に練り、効果的にリスクを管理する必要がある。そして、私は今年、うまく確立されたトレード戦略から衝動的に外れると有害な結果を招くということについて身をもって学んだ。

私は常に、体系的で規則性のあるトレード手法を採用してきた。どのような時でも、自分の投資論の要点を慎重に確認し、重要な価格水準を分析し、想定されるリスクと利益目標の両方を一度定義してから、取引を実行してきた。さらに、この規律正しいアプローチは、ほとんどの場合うまく機能し、取引をコントロールする感覚を養い、合理的な意思決定の習熟にも役立ってきた。しかし、今年はある経験を通して、こうした指針から外れると重大な結果をもたらすということを思い知らされた。

私は、より大きな利益を追求するあまり、欲の誘惑に負けている自分に気づいた。ところが、相場の勢いが自分に味方をしていて、何も失敗するようなことはないと確信していた私は、未実現の利益を当然手に入れられるものと考え、ポジションを長く持ち続けてしまった。すると、瞬く間に相場が不利な方向に動き、利益を生むはずだった取引が大きな損失に一変してしまった。

私は、ゴールポストを動かすことで、綿密に練り上げたトレード戦略から逸脱し、相場が予測不可能で情け容赦のないものであることを一瞬忘れてしまった。その際、それまで私を成功に導いてくれたパラメータそのものを改ざんし、その後、自分の軽率な決断のツケが回って来ることになった。

私の個人的な経験から得た重要な教訓ははっきりしている。当初の戦略に思いつきで即席の手を加えたり戦略から外れたりしないこと、そして衝動的な決断よりも妥当な分析を常に優先することだ。特にそれが、私の事例のように短期オプションの取引だった場合にはなおさらだ。私はこの経験から、欲の感情が判断を鈍らせ、良くない結果を招く可能性があることを、はっきりと思い知らされた。

今後私は、トレード手法では一段と規律を重視するつもりである。さらには、より大きな利益を得たいという誘惑が、綿密に練られたトレード戦略の土台を損なうことがあってはならないことも認識している。トレード戦略から逸脱することの代償は、厳しいが本質を突いた教訓となり、自分のプロセスを遵守することの重要性を再認識させられた。

ストラテジスト リチャード・スノー

主要なサイクルが終焉を迎える時はセンチメントが重要に

2023年は、世界的な金融引き締めサイクルが終焉に向かう時期となり、世界経済をめぐるさまざまな思惑を生み出した。政策金利はここ最近の水準と比べると高止まりした状態で、欧州のようないくつかの地域では経済が停滞する中で、世界経済は成長率が鈍化した。

このような中で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが限界に達したとマーケットが判断するや否や、あらゆる資産クラスに幅広く影響する米ドルと米国債利回りが低下するのを目の当たりにした。あらゆる業種の銘柄にとって金利の低下予想は好材料であると証明されたため、米国株はこれまでよりも幅広く上昇し、金相場は急騰して史上最高値を更新した。また米ドル/円は大規模金融緩和政策の撤回をめぐる観測が優勢になったこともあり急落した。

マーケットの方向性には、まさにこのセンチメントが強く影響する。特に、とある観測に同調する人が多ければ多いほどその観測の影響はより強くなる。そして、今回の場合は、FRBが追加利上げの可能性を排除しなかったにも関わらず、センチメントがマーケットを動かした。マーケットは未発表のデータを織り込み、主要な中央銀行が政策金利を1ベーシスポイントも引き下げていないにも関わらず、資産価格は大きく変動した。これが、マーケットが将来の動向を先読みする仕組みたる所以である。そして、市場関係者は、観測の基本的な情報の正確さが後に判明するか、相場の変動を望ましい方向に動かすために十分な同調者が現れることを期待して、前もって取引を実行している。

ストラテジスト ウォレン・ベンケタス

中央銀行のフォワードガイダンスの崩壊

2023年は、中央銀行のフォワードガイダンスに対する評価が低下した年だった。フォワードガイダンスとは、中央銀行が金融政策の方向性を伝えるために用いる手段である。歴史的に見て、その後の結果を比較的正確に反映することが多かったため、フォワードガイダンスのメッセージは高く評価されてきた。ところが今年は、欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備制度理事会(FRB)を含め、フォワードガイダンスの内容が、その後発表される経済データと乖離していることが度々あった。その結果、中央銀行の信頼性に疑念が生じると共に、マーケットではボラティリティが高まった。今では、多くの中央銀行が正確な金利動向を示すために、「データへの依存」を高めている。

さらに、トレーダーや投資家は、フォワードガイダンスへの依存を低くし、合理的な投資判断をおこなうために経済データをより重要視するようになった。DailyFXの学習コンテンツには、こうした基本的な概念や、それが金融市場にどのような影響を与えるかを詳しく説明した記事が数多く掲載されている。ところで、中央銀行がインフレ圧力を再燃させることなく、金融引き締めスタンスを解除する道を模索する中、インフレ率と労働市場は2024年も引き続き注視されるだろう。

テクニカル分析の観点からは、データ発表前後の値動きのボラティリティが一段と高くなっているため、リスク管理の重要性がさらに増している。私の2024年の取引の目標は、厳格なリスク管理手法に準拠しながら、経済データをしっかりと分析することである。

アナリスト ザイン・バウダ

リスク回避を極める:デイトレーダーに一番重要な教訓

今年もまた新たな教訓を得た。目まぐるしく変動する金融市場で舵取りをするデイトレーダーにとって、2023年は「リスク回避を極める」ことが他を圧倒するほど重要な教訓として際立っていただろう。リスクを効果的に管理・軽減する能力は単なるスキルではなく、ダイナミックなデイトレードの世界で成功するための土台である。

短期的なマーケットの動きに焦点を当てたデイトレードは、即座に利益が出るという利点がある反面、大きなリスクを伴うものだが、2023年は特にこの言葉の真実味が証明される形となった。私は、リスク回避型デイトレーダーとして取引をおこなう中で、資金を守ることが最優先事項で、それにはリスク管理に対する規律あるアプローチが必要だということを学んだ。

最も重要な第一の教訓は、現実的なリスク・リワード比率を設定するというコンセプトを受け入れることだ。デイトレーダーは、極端にボラティリティが高い時に巨大なリターンを得る可能性という誘惑に惑わされがちだが(私見を述べると、多少のボラティリティは良いが、大きすぎるのは良くない)、重要なのは単に利益を追求することではなく、潜在的な損失を確実にコントロールすることである。

デイトレードにおけるリスク回避のもう一つの重要な側面は、分散投資である。大きなリターンの可能性がある少数の取引に集中したくなるかもしれないが、分散されたポートフォリオは予想外のマーケットの動きに対する緩衝材として機能する。異なる資産やセクターに分散投資することで、不利な状況が発生してもポートフォリオ全体に与える影響を軽減することができる。実際に今年は、ハイテク銘柄や金相場が上昇したとき、さらにはマーケットのセンチメントが悪化したときに、私には分散投資が有利に働いた。

リスク回避には、明確に定義された出口戦略を持つことも重要である。損切りのタイミングや利益確定のタイミングを見極めるスキルは、デイトレードで成功するために必須のスキルである。逆指値注文や利益目標を設定し、感情的な衝動に駆られてもこれらの操作を確実に実行していくことが、効果的な出口戦略の重要な要素である。このことは、私にとっては特に長期的な課題であり、コントロールできるようになってとてもうれしく思っている。当たり前のことを繰り返すのは決して損にはならないが、継続的な学習と実践への真摯な取り組みを止めない限り、教訓が尽きることもない。マーケットは進化し続け、成功するデイトレーダーは常に最新情報を得て先手を打っている。定期的にマーケットの状況を評価し、過去の取引を分析し、学んだ教訓をもとにトレード戦略を調整することで、刻々と変化するマーケットを乗り切る技量を培うことができる。

結論として言えることは、今年もまた貴重な教訓を学び、スキルを身につけることができた(間違いなくまだ極める段階には達していない)。ここで貴重な教訓とは何かを再確認すると、取引の成功とは単に利益を上げることではなく、規律あるリスク管理を通じて資金を守ることである。そして、現実的なリスク・リワード比率、分散投資、明確に定義された出口戦略、継続的な学習への真摯な取り組みを実践することで、デイトレーダーは自信と回復力をもって複雑なマーケットを乗り切ることができる。デイトレードの世界では、リスク回避は制限ではなく、戦略的優位性なのである。

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