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TOPIXが年初来高値に接近 日経平均超える伸び率 割高感は見通しに影

TOPIXが年初来高値に接近 日経平均超える伸び率 割高感は見通しに影

小雲規生, IG証券ファイナンシャルライター

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このページの内容

東京証券取引所の主要な上場株式で構成される株価指数のTOPIXが3月下旬の年初来高値に接近している。10日の終値は年初来高値まであと1%あまりで、その先には史上最高値も見据える状況だ。2024年に入ってからの伸び率は日経平均株価を逆転しており、日経平均とは異なり、一部の個別株の浮沈に左右されにくい特性が強みになっている面がある。ただしTOPIXの割高感は年初来高値時の水準に近づいており、今後の見通しに影を落としている。

TOPIXは年初来高値まであと1.10%、史上最高値まで3.68%

TOPIXの10日の終値は前日比1.00%高の2782.49。3月22日につけた年初来高値(2813.22)まであと1.10%に迫った。また、10日終値からあと3.68%上昇すれば、1989年12月18日の史上最高値(2884.80)にも手が届く水準だ。

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TOPIXは2024年に入ってからの上昇率で日経平均に遅れをとってきた。日経平均は2月22日に34年ぶりの史上最高値更新を達成。3月22日には2023年末比で22%高にあたる4万0888.43円まで上昇した。一方、TOPIXも同じタイミングで年初来高値を記録したものの、伸び率は19%高どまり。34年前の史上最高値にも及ばなかった。

TOPIXは直近の年初来上昇率で日経平均をしのぐ

しかしその後のパフォーマンスはTOPIXが勝っている。日経平均は6月10日の終値で年初来上昇率が17%まで後退。一方、TOPIXも年初来高値から後退はしたものの、上昇率は18%で踏みとどまっている。

粘りの差を生んだのは、日経平均とTOPIXの特性の違いだ。日経平均は一部の値がさ株の変動の影響に左右されやすいが、東証上場株を幅広く組み込んでいるTOPIXは特定の銘柄の影響を受けにくいという特性がある。日経平均は1-3月は人工知能(AI)ブームを背景にした半導体株の値上がりの恩恵を受け、東京エレクトロン(8035)だけでも日経平均を1430円押し上げ。半導体検査装置のアドバンテスト(6857)も538円の押し上げ要因となった。しかし4月から6月10日にかけては、東京エレクトロンは日経平均を469円押し下げ、アドバンテストも同様に384円の押し下げ効果を生んでいる。

TOPIXの割高感は徐々に上昇

こうした中、今後の日本株をめぐっては、TOPIXが優位になるとの見立ても成り立つ。日経平均をTOPIXで割った数値(NT倍率)は10日終値時点で14.0。1985年以降の平均値(12.2倍程度)や、2010年以降の平均値(12.9倍程度)を上回る水準だ。また、NT倍率は3月以降は低下傾向にあり、今後も平均値に向けて下がっていくと考えた場合、TOPIXの強さが日経平均を上回ることも想定されそうだ。

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ただしTOPIXの水準と構成銘柄の今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は15倍程度まで上がっており、年初来高値時点の15.2倍程度に接近中。2010年以降の平均値(13.8倍程度)も上回っている。さらに日本銀行が13、14日に開く金融政策決定会合で利上げへの意欲が感じられれば、日本の長期金利(10年物国債利回り)の上昇を招いて日本株全体の重荷になる可能性もあり、TOPIXの今後の見通しが暗くなる可能性もありそうだ。

サムネイル画像:slyellow - stock.adobe.com

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