※2023年12月21日10時16分更新
ロンドン金属取引所(LME)の銅価格に買いシグナルが点灯している。逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊、トリプルボトム)のパターンが示現しているうえ、銅は需要増が見込めることもあり、上昇の可能性があるとIGグループのアナリスト、ジェレミー・ネイラーは指摘する。ただ、終値ではまだネックラインブレイクしておらず、エントリーのタイミングは確認が待たれる。
銅に需要増の兆し
銅価格にトレード機会があるとみている。銅について詳しくない読者もいるかもしれないが、銅は電気配線や送電管など様々なものに使われる金属である。今回、銅に注目しているのは、銅に需要が高まる兆しがあるためで、これはトレーダーにとって朗報である。
昨年は、ロックダウン(都市封鎖)が終わった後、中国で銅の需要が増えるという期待があったが、残念ながらそうはならなかった。しかし、来年は金利の低下が見込まれており、多くの銅メーカー関係者が指摘するように、銅の需要は増える公算が大きく、故に銅価格も上昇する可能性がある。
銅価格 日足チャート
資料:IGTV
逆ヘッドアンドショルダーが示現
テクニカル面では、銅価格に逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊、トリプルボトム)が形成されている。逆三尊は下落トレンドの終わりを示すチャートパターンと言われている。重要なことは、最近、ネックラインを突破する場面があったことだ。まだブレイクの確立には至っていないが、これが確認されると、銅の価格が上昇へ向かう可能性が高まる。
価格がネックラインを超えた水準で終値を付けた時が、エントリーのタイミングと言える。ネックラインから頭部までのレンジを考慮すると、銅価格は9,406まで上昇する可能性がある。この取引を考えているトレーダーは、潜在的な損失を制限するために逆指値(ストップロス)注文は、最近の値動きのすぐ下に位置する8,400付近に入れるとよいかもしれない。価格が上昇し続ければ、利益を確保するためストップロスを調整することもできる。
しかし、このトレードのエントリータイミングはまだ確認されていないことに留意する必要がある。前述の通り、ネックラインを終値で上回って初めて、9,406まで上昇する可能性が示される。
まとめると、銅の需要は増加する可能性があり、テクニカル面では上向きの見通しとなっており、銅価格には買いシグナルが点灯している。ただ、トレードにはリスクが伴うことに留意し、トレードの決定を下す前に自ら調べる癖をつけることが大切である。
トレードの基礎知識
自分のトレードスタイルを知る
推薦者: ジェレミー・ネイラー