※2024年5月13日11時06分更新
最新のGDP成長率が示すように、英国は景気後退から脱却し、市場予想を上回った。好景気見通しが投資家に安心感を与え、英国株は史上最高値を更新し続けている。
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FTSE100、英ポンド/ドル - 分析とチャート
- 英国経済は「絶好調」- 英国家統計局
- 英ポンドは下支えされ、FTSE100は史上最高値を更新し続けている
2024年1-3月期(第1四半期)の英国内総生産(GDP)は0.6%成長し、アナリスト予想を上回った。0.7%増加したサービス業を中心に回復が進み、昨年のテクニカルリセッション(実質GDP成長率が2四半期連続でマイナスになること)に終止符を打った。第1四半期の名目GDP成長率は1.2%と推定される。英国家統計局のチーフエコノミストであるグラント・フィッツナー氏によれば、「オーストラリアのポール・キーティング元首相の言葉を借りれば、英国景気は絶好調と言える」。
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英GDP発表後、利下げ観測はわずかに後退した。イングランド銀行(BOE、中央銀行)の最初の25ベーシスポイントの利下げは8月と見られているが、6月の会合の行方次第で予想は修正されるかもしれない。2回目の利下げは11月と予想されている。
英ポンド/ドルは英GDP発表後、ドル安も支えとなり、小幅に上昇した。ただ、現在1.2541に位置する200日単純移動平均線がさらなる上昇を阻んでおり、10日発表の米ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(結果は予想を下回った)がさらにドル安を進行させない限り、英ポンドの短期的な上昇は限定的となる可能性がある。
英ポンド/ドル 日足チャート
資料:TradingView
IGの顧客トレーダーが保有するポジション状況を示すクライアントセンチメント(IGCS)のデータによると、英ポンド/ドルを取引するトレーダーの57.48%がネットロング(英ポンドを買い持ち)にしており、トレーダーのロングとショートの比率は1.35対1となっている。ネットロングのトレーダー数は昨日より9.60%少なく、先週より19.72%多い。一方、ネットショートのトレーダー数は昨日より2.23%多く、先週より13.42%少ない。
IGCSは通常、逆張り指標として機能する。トレーダーが全体的にネットロングであるということは、英ポンド/ドルが引き続き下落する可能性を示唆しているが、直近の動向を見ると強弱混在なため、方向性を見極めるにはまだ少し時間を要するように思われる。
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変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -18% | 24% | 2% |
週次 | -1% | -2% | -1% |
英国を代表する株価指数であるFTSE100は史上最高値を更新し続けており、10日の英GDP成長率が好調だったことを受け、8,400の壁を突破した。FTSE100は英国企業のM&A(企業の合併・買収)が活発化していることもあって再評価が進んでおり、今年の安値から約1,000ポイントも伸びている。週足では6本連続で陽線が出現しており、今週の上昇を支えている。(先)週末に向けて、指数は鈍化するかもしれないが、英景気回復に対する見方はさらに強まっており、FTSE100の見通しは引き続き明るい。
FTSE100 日足チャート
資料:TradingView
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