※2024年6月18日13時59分更新
ドルが強く、円安が進行しており、ドル/円は4月下旬につけた水準を再び試している。次回の日銀政策決定会合前に介入はあるのか?ドル/円の見通しを探る。
円相場の価格、チャート、分析
- ドル/円は過去の介入レベルを試す
- 円相場を支えるには、もはや口先介入だけでは不十分
- 日銀介入は時間の問題?
- 日本10年債利回りが1.00%を割り込む
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日本政府関係者による17日夜の発言は、円相場の下支えには十分でなく、ドル/円は4月下旬の高値に戻った。日本銀行の植田和男総裁は、為替水準と輸入物価への影響を注視していると強調し、岸田文雄首相は、デフレ脱却と経済成長の促進には「柔軟な」政策誘導が重要だと述べた。両氏が為替市場に関連したコメントを発表する一方で、円相場は下落し続け、過去に為替介入を実施した水準を試している。
日銀は先週、国債買い入れプログラムを減額すると発表した。減額は日銀が保有する国債の残高縮小につながり、3月に終えた大規模な金融緩和策からの政策の正常化がさらに進むが、具体的な額は次回7月31日の日銀会合まで公表しない予定だ。ドルが急落しない限り、口先介入はもはや機能しないため、日銀は円を下支えするために間もなく介入せざるを得ないだろうと考えている。
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10年債(JGB)利回りは、5月末に急反転するまで、2024年の年初から上昇を続けてきた。市場が、政府・日銀が金融引き締めに着手するには時間がかかるかもしれないと懸念し始めている今、少なくとも短期的には長期金利の指標である10年債利回りが大きく上昇することは難しいだろう。
10年債(JGB)利回り
資料:TradingView
日足チャートでは、商品チャネル指数(CCI)が買われ過ぎの領域にあるにもかかわらず、ドルに対して強気に見える。現在、ドル/円は3本の単純移動平均線すべてを上回っており、数週間ぶりの高値を更新しそうだ。158を上回る水準では、160.215に位置する数十年来の高値までレジスタンスはほとんどない。
ドル/円 日足チャート
資料:TradingView
個人トレーダーのポジション状況を示すIGクライアントセンチメント(IGCS)よると、ドル/円を取引するトレーダーの25.87%がネットロングで、トレーダーのショートとロングの比率は2.87対1となっている。ネットロングのトレーダー数は昨日より11.66%、先週より4.94%それぞれ増加しており、ネットショートのトレーダー数は昨日より5.87%、先週より2.52%それぞれ増加している。
IGCSは群集心理に対する逆張り指標として機能する傾向があり、トレーダーがネットショートに傾いているということは、ドル/円が上昇し続ける可能性を示唆している。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 9% | -2% | 0% |
週次 | 18% | 2% | 5% |
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