WTI原油価格は5日続落、8％強下落。OPECプラス会合の結果を失望した売り圧力に加え、米国景気の減速懸念が重荷。NY天然ガス価格も5日で8％強下落。原油、天然ガス価格の今後の見通しとは。
【関連記事】WTI原油、OPEC＋の懺悔。NY天然ガスの夜明け。原油・天然ガス価格の見通し（2024年6月7日公開）
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【原油価格のターゲット】
上値：75.00ドル
下値：71.41ドル
【天然ガス価格のターゲット】
上値：ペナントの上方トレンドライン
下値：ペナントの下方トレンドライン
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WTI原油・天然ガス急落
WTI原油価格は5営業日続落、計8.2％下落している。NY天然ガス価格も同じ期間に8.5％下落している。6月2日開催されたOPECプラス会合にて、原油の減産延長が決定されたものの、10月以降、減産幅を削減する方針が示されたことが嫌気され、原油価格を押し下げている。
天然ガス価格は、5月の急上昇の反動で利益確定の売りが出やすいことに加え、米国の在庫が想定以上に増加したことなどが重荷となり、下落している。
また、米国でさえない景気指標が続き、原油や天然ガスの需要が後退するとの懸念が高まったことも、価格の下押し圧力となった。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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WTI原油価格の見通し
WTI原油価格（1バレル）は、MACDラインがシグナルラインを下回り、下落の勢いが強いことを示している。一方、RSIおよびストキャスティクスは、原油価格が売られ過ぎの水準であることを示唆している。
テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、原油価格が上下双方に動く展開を想定したい。
原油価格が下落した局面では、2月5日安値71.41ドルへの下落が視野に入る。一方、原油価格が上昇した場合、75ドルがレジスタンスとして機能するかに注目。この水準がレジスタンスとなった場合、原油価格の地合いが弱いことを投資家に印象付けよう。
【原油価格のターゲット】
上値：75.00ドル
下値：71.41ドル
WTI原油価格日足チャート
資料：TradingView
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NY天然ガス価格見通し
NY天然ガス価格は、4月後半から5月後半にかけて急上昇した後、上昇トレンドの中の保ち合い期間であることを示す「上昇ペナント」パターン内で推移している。ペナントの上方トレンドラインをブレイクした場合、天然ガス価格の上昇トレンド再開が視野に入る。
しかしながら、トレンドラインをブレイクするまでは、テクニカル面で中立であり、天然ガス価格がペナント内で推移することを見込む。
ペナントの上方トレンドラインをブレイクした場合、天然ガス価格の上昇圧力が強まり、3.0ドルへの上昇が視野に入る。一方、ペナントの下方トレンドラインをブレイクした場合、4月後半からの上昇トレンドが終了した可能性が高まる。
【天然ガス価格のターゲット】
上値：ペナントの上方トレンドライン
下値：ペナントの下方トレンドライン
天然ガス価格（NG1）日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
