WTI原油価格は12日に0.8％上昇。原油の在庫増が示されたものの、CPIの結果を好感。個人トレーダーセンチメントは、逆張り投資のチャンスを示唆。テクニカル面を踏まえた原油価格の今後の見通しとは。
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【原油価格のターゲット】
上値：80.00ドル
下値①：78.27ドル
下値②：76.00ドル
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米国原油在庫
米国にて原油・ガソリンの週間在庫データが公表され、原油在庫が減少するとの予想に反して増加、ガソリン在庫も予想以上に増加した。
米国では、ドライブシーズンがスタートしているが、ガソリン在庫が増加傾向にある。また、航空需要が高まっているとの思惑があったが、原油在庫の減少に寄与していない。今後、原油・ガソリン需要が高まる可能性があるものの、現状は原油の需給を引き締めるに至っていない。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
WTI原油価格は、米国にて原油在庫の増加が示されたものの、12日に0.8％上昇した。米国CPIの結果を受け、米国金利が低下、リスクオンの流れとなったことが原油価格を押し上げた。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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個人トレーダー、原油に強気
IG顧客センチメント（IGCS）によると、昨日、先週と比べてWTI原油に強気のネットロングのトレーダーの割合が減少している。逆張り投資の観点では、トレーダーの多くが強気から弱気に見通しを転じていることは、悲観的な予想が原油価格に織り込まれており、適正価値に対して原油価格が割安になっている可能性がある。個人トレーダーのポジションはWTI原油価格にとってプラスである。
IGCS：WTI原油
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資料：デイリーFX、IG顧客センチメント
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WTI原油価格の見通し
WTI原油価格（1バレル）は、フィボナッチリトレースメント38.2％水準78.27ドルを終値ベースで上方ブレイク、上昇圧力が強まった可能性がある。RSIも50を超え、原油価格のモメンタムが強気に転じつつある。
テクニカル面で強気シグナルが点灯し、個人トレーダーセンチメントもプラスである中、原油価格の上昇を見込む。
WTI原油価格は、4月から6月にかけての下落の半値戻しの水準近辺、かつ心理的節目である80.00ドルへの上昇が視野に入る。
一方、WTI原油価格が下落した局面では、フィボナッチ38.2％水準78.27ドルがサポートとして機能するかに注目。終値ベースでサポートされた場合、原油価格の地合いが強まりつつあることを投資家に印象付けよう。サポートされなかった場合、原油価格の次の下値として、76.00ドルへ下落する可能性がある。
【原油価格のターゲット】
上値：80.00ドル
下値①：78.27ドル
下値②：76.00ドル
WTI原油価格日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
