NY金は横ばいな一方、パラジウムは3%超上昇。パラジウムは6週ぶりに1,000ドル台を回復。金、銀、プラチナ、パラジウム価格はお互いに影響する傾向があるが、金・パラジウム価格の今後の見通しとは。
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【パラジウム価格のターゲット】
上値:1,052ドル
下値:1,000ドル
【金価格のターゲット】
上値①:50日移動平均線(現在2,338ドル)
上値②:2,360ドル
上値③:2,380ドル
下値①:20日移動平均線(現在2,326ドル)
下値②:2,300ドル
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金横ばい・パラジウム上昇
2日の貴金属相場はまちまちの展開となった。NY金・銀価格はほぼ横ばいであったものの、パウエルFRB議長によるディスインフレ発言などを好感し、パラジウムは3%超、プラチナは2%弱上昇した。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。
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金、銀、プラチナ、パラジウムなどの貴金属は、用途の違いがあるため、一致はしないものの、価格が連動する傾向がある。金は宝飾品や安全資産としての需要がもっとも強い。銀、プラチナ、パラジウムは産業用用途が多いことから、景気動向や自動車販売の動向などの影響を受けやすい。
年初来では、銀、金、プラチナ、パラジウムの順のパフォーマンスである。しかしながら、6月後半以降、パラジウムが上昇、プラチナも小幅に上昇、金、銀は概ね横ばいで推移している。パラジウムやプラチナ価格が一段と上昇することで、価格が連動する傾向のある金や銀価格を押し上げる可能性があり注目である。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。2023年末を100として指数化。ドル建て。
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パラジウム価格の見通し
パラジウム価格(ドル建て)は、9日移動平均線が50日移動平均線を上抜け、強気の「ゴールデンクロス」が示現している。RSIが50以上70未満であり、パラジウム価格に一段の上昇余地がある。
テクニカル面で強気シグナルが点灯する中、パラジウム価格の上昇を見込む。レジスタンスとなっている200日移動平均線を上方ブレイクすると、パラジウム価格の上昇圧力が一段と強まり、2023年12月から2月にかけての下落の半値戻しの水準1,052ドルへの上昇が視野に入る。
パラジウム価格が下落した場合、1,000ドルがサポート転換しているかに注目。サポートとして機能した場合、パラジウム価格の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。
【パラジウム価格のターゲット】
上値:1,052ドル
下値:1,000ドル
パラジウム価格(ドル建)日足チャート
資料:TradingView
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NY金価格の見通し
NY金価格(ドル建)は、20日移動平均線がサポート転換しつつある。ただし、RSIは金価格のモメンタムが中立であることを示唆する50前後で推移している。
パラジウム価格が一段と上昇した場合、金価格をサポートする可能性があるものの、明確なシグナルが点灯していないことから、金価格が上下双方に動く展開を想定したい。
金価格が下落した局面では、20日移動平均線(現在2,326ドル)でサポートされるかに注目。サポートされた場合、金価格の下値が限定的との見方を投資家に印象付ける可能性がある。サポートされなかった場合、次の下値として2,300ドルをトライしよう。
金価格が上昇した場合、50日移動平均線(現在2,338ドル)を上方ブレイクできるかに注目。ブレイクに成功すると、金価格の次の上値として2,360ドル、2,380ドルが候補に上がる。金価格が2,380ドルのブレイクに成功すると、上昇トレンドへの転換が明確になり、2,400ドル台、史上最高値更新の可能性が高まる。
【金価格のターゲット】
上値①:50日移動平均線(現在2,338ドル)
上値②:2,360ドル
上値③:2,380ドル
下値①:20日移動平均線(現在2,326ドル)
下値②:2,300ドル
NY金スポット価格(ドル建)日足チャート
資料:TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著