NY金価格は、銀、プラチナなどの貴金属が上昇する中、小幅に下落。史上最高値更新後の利益確定売りが背景。ゴールドと連動する傾向のあるビットコインに注目すべき動きが。テクニカル面も踏まえた金価格の今後の見通しとは。
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【金価格のターゲット】
上値①：2,448ドル
上値②：2,500ドル
下値：2,400ドル
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金、史上最高値圏で推移
NY金スポット価格（ドル建）は、米国金利が低下し、銀、プラチナといった似た性質を持つ貴金属が上昇する中、小幅に下落した。金価格が史上最高値を更新し、利益確定の売りが金価格を押し下げた。
ただし、下落幅は限定的であり、金価格の地合いが引き続き強いことを印象付けた。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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ビットコイン上昇に転じる
銀やプラチナなどの貴金属に加え、ビットコインも金と似た性質を持っている。金もビットコインも、特定の国・通貨に紐づいていないことや、埋蔵量が有限である。類似した性質を持つことなどから、近年金とビットコイン価格の連動性が高まっている。
そのため、ビットコインが上昇すると、金も上昇する傾向がある一方、ビットコインが下落すると、金価格の下落圧力になりやすくなっている。
2024年に入り、ビットコイン価格は現物ETFの承認などを背景に急上昇し、金価格も遅れて追随した。しかしながら、3月以降、ビットコイン価格は調整局面入りし、金価格の下落圧力になっていた。
5月に入り、ビットコイン価格の調整が終わり、上昇トレンドに転換している。ビットコイン価格が一段と上昇した場合、金価格を一段と押し上げる可能性があり注目である。
資料：TradingEconomicsよりDailyFXが作成。2023年末を100として指数化。ドル建てパフォーマンス。
NY金価格の見通し
NY金価格（スポット、ドル建）は、かつての史上最高値2,432ドルを一時更新したものの、終値ベースでブレイクすることに失敗している。しかしながら、MACDラインはシグナルラインを上回っており、金価格の地合いが強いことを示唆している。
テクニカル面の強気シグナルに加え、重荷となっていたビットコイン価格も上昇トレンドに転じた中、金価格の上昇を見込む。金価格は、フィボナッチエクスパンション38.2％水準2,448ドルへの上昇が視野に入る。この水準をブレイクすると、次の上値として、フィボナッチ50％水準、かつ心理的節目である2,500ドルへ上昇する可能性がある。
ただし、史上最高値を更新し、利益確定売りが出やすい局面であり、金価格が短期的に調整する可能性がある。金価格が下落した局面では、2,400ドルへの下落が視野に入る。この水準でサポートされた場合、金価格の地合いが強いことを投資家に印象付け、史上最高値更新に向けて再び上昇する展開を見込む。
【金価格のターゲット】
上値①：2,448ドル
上値②：2,500ドル
下値：2,400ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
